the Strokes/First Impresions of Earth
あけました。1/1に発売されたばかりのストロークスを。そして聞きました。地球の第一印象と冠されたこのアルバムを。先立って各種のレビューでも語られてたとおり、本作はこれまでとは少し違った、正確には進化したアルバムである事は間違いない。が、実際に何が違うのか?ボーカルであるジュリアンの歌い方?随所に見られるハードロック的な手ほどき?製作に費やされた時間?表面だけ舐めればこれらは間違いではないだろう。しかし、それではなまぬるいレビューにしかならない。もっと単純に彼らが繰り出す音そのものの表面が変質してるではないか!?彼らが元来持ち合わせているアート的な手触りは残るものの、これまでの作品群ではどこかツルツルとしていて難なく入り込めた音が、今作ではもっとザラザラしていてこちらも身構えないとすぐに圧倒されてしまう。そんな感触に変貌している。間違いなく彼らの音楽は聞き手に考えさせ、それゆえに受け取られ方が幾通りも存在する類のものである。いや、実際のところ全てのロックはこうあるべきではないのだろうか?そう、2006年にやっとロックがここまで辿り着いたのだ。
どこまでいけるか。
2005年アルバムベスト5!!
師走です。至る所で年間ランキングが発表されているので、当Blogでもやっちゃいます。2005年アルバムベスト5!!ルールは今年1年間に発売または日本盤化されたアルバムの中から特に優れていると私が判断したモノを5つ選びます。但し、企画モノやベストアルバムなどは除外。それでは早速行きましょう
第5位
- アーティスト: ゴリラズ,ルーツ・マヌーヴァ,ショーン・ライダー,デニス・ホッパー,ロンドン・コミュニティ・ゴスペル・クワイア,ネナ・チェリー,ブーテイー・ブラウン,デ・ラ・ソウル,MFドゥーム
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2005/05/11
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第4位
- アーティスト: ブロック・パーティー
- 出版社/メーカー: V2レコーズジャパン/コロムビアミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2005/02/02
- メディア: CD
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第3位
- アーティスト: ブライト・アイズ
- 出版社/メーカー: SIDE OUT RECORDS
- 発売日: 2005/01/19
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第2位
- アーティスト: デス・キャブ・フォー・キューティー
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2005/09/21
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第1位
- アーティスト: アーケイド・ファイア
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2005/07/20
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ライブ音源
かねてから噂されているthe Brown Mountainの音楽配信。今回試験的に先日のライブ音源を配信!!こちらからどうぞ⇒the Brown Mountain On Line
Madness/Divine
オリジナルから20年以上も経過し、なおも我々の胸を打つ無敵のビートが存在する。あの踊り、チープなサックス、ふざけた7人のスーツ男。Madnessである。今月はそんなおどけたスカ集団を切り口に、スカのリズムやその心得がいかに現代の音楽シーンに影響を与えたかを考えてみたいと思う。
Madnessとは軽快なビート、変則リズム、胸を打つベタベタなそして暖かいメロディーを持つバンドである。1970年台後半、イギリスは一連のパンク時代を経験し、あの粗悪な音と暴動に飽き飽きしていた。正確にはSex Pistorsだけでイギリスはおろか世界が満腹状態であったのだ。しかし、パンクの残党は燻りながらも自分達を満足させてくれる音楽を求めていた。彼らの望みはただ退屈な日常、絶望的な日々の暮らしを忘れさせてくれるシーンの到来であった。しかし、状況はいぜんとして悪く、刹那的な喜びへと目が向けられるようになる。そうして彼らは暴れることに見切りをつけ、踊ることに専念し始めた。これが80年代に見られるスカとエレクトロニカの2大政党時代の到来である。両者に共通するのは、共に原点をパンクとしていた事であり、またその最終的な目的が現実を忘れる事であったという点である。独断と偏見に満ちているが、おそらくこれら2つの全く異なる方向性を最初に体現したのは、前者で言えばThe ClashのLondon Callingであり、後者ではJoy Division〜初期のNew Orderの作品群であろう。
そこで今回の主役Madness。彼らはThe SpecialsやThe Slectarと同様にパンクとスカを融合させることを試みたバンドである。しかし、その一派の中でも彼らの魅了を一層引き出したのは、彼らの持つ圧倒的なポップネスである。The Specialsなどが不協和音などによる独特の暗さを持っていたのに対してMadnessはポップである事を常に至上命題としていた節があり、それは文句なしに"楽しい"パフォーマンスによって徹底的に貫き通されていた。日本で言えばホンダ「シティ」のCMに出ていた"ムカデダンス"といった方が分かりやすいだろう。
また、「もの凄く切ない歌詞を底抜けに楽しく歌う」という手法を確立したのも彼らではないかと私は思う。代表曲It Must Be Love,My Girl等、泣きたくなるようなことを笑い飛ばすという行為をはじめにやってのけたのは、やはり彼ら以外に思いつかない。ただ、ここで考えて貰いたいのは、現在ではこの手法がもはやリスナーにアピールする為の常套手段となっている点である。
以上、非常に長い解説になったが、ここで少しでも興味を持った方は是非ともこのDivineというアルバムを聞いてもらいたい。ここには彼らの歴代シングルが詰まっており、そのどれもが当時イギリスで大ヒットしたものばかりである。見た目は本当にバカだが、彼らはそのバカを確信犯的に演じている。幸いこの夏頃に当CDは再発版として1500円で販売されているので、是非とも手に入れて孫の代まで家宝にして貰いたい。
Ooh-LaLa
大丈夫なのか?明日のthe Brown Mountainは。メンバーに言わせれば「肩の力が抜けた」らしいが、準備だけは周到にしてきた彼らにしては、今回は油断しすぎではないのかとこちらが心配してしまう有様。練習の様子を見ていても、どこか落ち着かない。Timはハチャメチャなアレンジでギターを掻き毟るわ、Bradはそんなのお構い無しで淡々とこなすわ、オマケにCharuは何度も携帯をいじるわで、緊張感など一切なし。
しかし、演奏がいい!!声が出てる。ノリが出てる。バンドとしての一体感が以前とは比にならないほど伝わってくる。これはいい兆候なのか??これが明日の全員座りステージで通用するのか??真偽を確かめたい方は、是非明日の19時に京都Ooh-LaLaで会いましょう。場所は西大路蛸薬師東入る。それからよねさん、またまたご指導のほどよろしくお願いします。