PUNKとは何か?

Tim Armstrong

「PUNK」とは何か考える
ひとつの音楽ジャンルをあらわす記号?
革ジャンにピチピチパンツのファッションのこと?
主に若者が傾倒する左翼的な思想のこと?
全部あたりで 全部ハズレである
微妙に全部かすってるけど…って感じです
私がこの20年弱の人生の中で感じたことを書いてみると
(ここから下はかなり偏った私的な意見がかかれてますのであしからず)
「PUNK」の始まりはおそらく1977年
かの有名なSex Pistolsの登場でしょう
PUNKという言葉を人々が耳にする事が多くなったのはやはりこのころからだからです
直訳すると汚いとか汚れたとか言う意味になるみたいですが
その言葉のとおり Pistolsもいろんな意味で汚い音楽をやっていました
最近では日本の漫画なんかでもちょくちょく登場するみたいですが
その中に出てくる彼らの印象は かなり美化されています
日本人の悪い癖で いつも都合のよい方向に解釈するんです
まぁ彼らの登場以来 つまり70年代後半から80年代中ごろまでは
良くも悪くもPistolsの音楽を真似たバンド 受け継いだ思想などが次々登場し
「PUNK」はひとつのヤングカルチャーになったわけです
現在でも 音楽雑誌を開けば
必ずどこかに「PUNK」という単語を見つけることができるでしょう
しかし 私が思うに「PUNK」というものは
私が生まれたころ つまり80年代中期にはほとんど消えてしまってます
自分たちをパンク・バンドと呼ぶ連中は現在もいますが
そのほとんどが マーケットを意識したうるさいだけの白人バンド
どれも同じで どれもダサい
ダサい=PUNKだといわれればそれまでですが
彼らには魂がない
そう 「PUNK」とはそれをやる人間の魂のことなんです
冒頭の答えを見てみると…
ジャンル→魂を持った連中を集めたひとつのカテゴリという意味なら正解
ファッション→確かに「PUNK」にはそういう格好をしたヒトがたくさんいました
思想→反体制という意味なら○「PUNK」が生まれたころは左翼的な考えが白人にとって反体制であった
という風に微妙な感じなのです
ところで皆さんはこんなキャッチコピーを目にしたことはありませんか?
“Punk is not dead”パンクは死なない
あるいは
“Rock is dead”ロックは死んだ
先ほど「PUNK」とは魂だと書きましたが パンクは死なないとあるわけです
ロック…近頃巷ではロックンロールリバイバルと言われて盛り上がっているロックが死んだ?そんなまさか
っと思っていた方もいるでしょう
しかし このキャッチは実は逆説なのです
上にもあるように「PUNK」は80年代半ばにはほとんど消えています
つまり「PUNK」はすでに死んでいるのです
方やロックはというと
80年代のディスコブーム 90年代のロック暗黒時代を経てもなお
したたかに生き続け 最近やっと再度ブームになっている
つまり「ROCK」は死なないのです。。。
とまぁ、私はこんな感じに思っているわけです
後半ではROCKとPUNKを分けて考えていましたが
だいたい実際両者の垣根を正確に作ること自体不可能なわけですからこんな私の頭の中もかなりキケンなんでしょうが…