Timが選ぶ2004年ベストアクト

Brown_Mountain2005-01-28

 今回から3回にわたってthe Brown Mountainのメンバーが選ぶ2004年ベストアクトをお送りします。ベストアクトとはその年に、もっとも印象的な活動または、メンバー個人に衝撃を与えたという基準を基に、選ばれた5組のアーティストのことです。メンバーそれぞれの趣味が存分に反映される為、決して公平な評価ではありませんが、だからこそメンバーの去年一年間の音楽ライフを振り返るのに最適な企画なのです。さしあたり今日はTim版のベストアクトの発表です。
5位 Mando Diao/Hurricane Bar
『これは奴らのセカンドアルバムのことなんだけど、純粋にいい曲が揃ってる。だけどバンドとして1つの枠に収まりすぎてる。Mandoの場合、その枠はビートルズ見たいなポップスを鳴らすってことなんだろうケド、その純度が高すぎる。いい意味で冒険していないというか、油が足りないんだ。惜しいね。』
4位 the Coral/Nightfreak & The Sons Of Becker
『意欲作だね。位置づけとしては2ndと3rdのつなぎらしいけど、内容はアルバム一枚分のボリュームがあるし、作品全体が1つの色を持ってる。いわゆるコンセプトアルバム。音的には彼らには珍しいほとんどリハーサルテイクな感じなんだけど、それが逆にバンドの荒削りな部分を感じさせて、よかった。本当にthe Coralは器がデカイ!!4位にした理由は、個人的には大当たりだけど、たまたま上に3つすごいのいたって感じかな。』
3位 Kings Of Leon/Aha Shake Heartbreak
『沢山発見があった。一枚目は歌詞が公表されてなかったんだけど、今回はちゃんと公表されてて、それがまたスゴクよかったし、メンバーもヒゲ面じゃなくなってて、よく見たらかなり男前だし(笑)彼らはよくクラシック・ロックとして語られることがあるけど、今回はクラシックな部分に加えて自分らなりのポップスへのアプローチがあったりして、勉強になった。バンドの核の部分は大切にしながら、聞く側の期待を心地よく裏切る。そんなロックの真髄が見事に実践されている。』
2位 the Libertines/リバティーンズ革命
『アルバムの感想を言うと、今回は彼らのアルバムとしては駄作だと思う。それは1stを聞けば分かることだと思う。勿論、いろんな事情でレコーディングが難航したこともその原因だと思うけど、地に足が着いてないんだ。俺はこいつらのファンだし、こいつらがロックを今の状況に持ってきた一部始終を目撃してきた。だからこそ彼らに対する評価も厳しくなるわけだけど、このアルバムは間違いなく駄作だね。じゃあなぜこれが2位なのかというと、彼らは去年中の活動の後無期限活動停止状態に入ってるんだ。今コイツらが抱えてる問題を考えると、活動再開のめどはほとんど立たないんじゃないかな。ってことは彼らをベストアクトに選ぶチャンスは今回だけってことになる。つまりお情けと俺の自己満だよ。』
1位 Modest Mouse/Good News For People Who Love Bad News
『やられたね。こいつらは変態だ。音楽の多様性ってのはこういうのを言うんだ。最近のバンドはよく自分たちの音楽がいろんなジャンルをミックスしてるみたいなことを言うけど、結局はいろんな物を詰め込んだだけの借り物状態ってのがほとんどなんだ。それに対してこいつらは、いろんなジャンルを集合させた結果、それを自分達のカタチに再構築してるんだ。真の技巧派。この手のバンドで一番大変なのは、いろんなジャンルの楽曲がある以上、その配列が難しいってことだと思うんだけど、こいつらの場合はソコも上手くって全体の流れが自然なんだ。とにかく俺にとって2004年はまさにModest Mouseで決まりなんだ。一年中これを聞いてたわけじゃないけど、初めてこのアルバムを聞いたときの衝撃はそう何度も味わえるモノじゃない!!』