サマソニ後記

Brown_Mountain2005-08-14

 行ってまいりました。夏フェス、サマーソニック!!自分の体力不足と格闘しながら何とか乗り切った1日でしたが、本当に行ってよかった。空は一面雲、そしてほとんど寝ずに参戦するという予定外のコンディションではありましたが、何とか目当てのアーティストは全てクリアできたし、大きな収穫もありました。
 その収穫というのが、Sonicステージのトップバッターとして出演した(本当は前座として日本人のバンドがすでに1つ出た後)Be Your Own Petとの出会い。もともとこの時間帯はメインステージでThe Othersを観るつもりだったけど、(Sonicステージで)その次に登場するCaesarsでいいポジションをゲットするために予定変更。全くノーマークだったBe Your Own Pet(以下BYOP)。ビデオを1回見たくらいで、また新人が出てきたなぁと思っていた程度。しかし、一発でやられました。Voの女の子がいかにもキュートって感じのいでたちだったのに、曲が始まるとこれでもかというくらい吠える。間奏で見せるあの腰フリダンス、萌えでなく燃えました。音的には勢いだけで押し切るといった感じがありますが、随所に凝ったアレンジも有り。ただ者ならぬエネルギーと才能を感じました。でも曲の合間はほとんどMCはなく、観客からの「I Love You」コールに「I love you, too」と何とか返事するくらい。激しさの合間に見せるこういった幼さが垣間見れるところがこのバンドの良いところ。後で調べてみると、ナッシュビルで結成されたBOYBはメンバーの平均年齢が16.5歳(メンバーの1人は高校在学中)だとか、今回が日本でのライブデビューだとか、驚くべき事実がわんさか!!何でもKillsやKings of Leon、Year Year Yearsなどからツアーサポートの依頼も受けてるとか…さっそく本日、アルバムがまだ発売されていないので日本デビュー盤のミニアルバムをゲット。ちょっとハマっております。
 そんなこんなですでに汗だく状態で次に見たのがみんな大好きCAESARS。やっぱりすごい人気でSonicステージはほぼ満員。入場制限はあったのかな?客層もぐっと若く、けっこうな規模のモッシュも起こっているのに女の子もいたりして、彼らの音楽そのままの楽しい空間でした。アルバムで聞く分には個人的にちょっと中だるみしてるかなと思える彼らの曲ですが、そんな心配は取り越し苦労であるかのごとくノリノリなステージはさすが!!
 今回はほとんどの時間をこのSonicステージで過ごしたのですが、自分が見た中では一番客層が幅広かったのがLittle Barrie。彼らも新人ですが、その演奏力は抜群。3ピース独特の音の隙間も気にならないくらい、キレイにそしてさっぱりとゆる〜いグルーヴが会場を埋め尽くしてました。それにしてもあのギターはウマすぎるね!!ドラムのくるくる頭もいい声してたし。
 そして当時したのがDeath Cab For Cutie。自分的には今回の裏目玉。っというのもアルバムがかなり凝ってるだけに、それをどうやって再現するのかを観たかったから。欲を言えば最前列でフェンスにもたれながらじっくり見てみたかった(っていうかそうやって最前列を占領してるガキやカップルども、最前列で見るならそのアーティストのアルバムくらい事前に聞いとけや!!特にデスチャブのみたいなエモ系バンドは大合唱するもんやろ。しっかり歌えるようになってから出直して来い)。で、演奏の方はもう完璧で、音源に忠実なステージは感動モノ。機材のトラブルで本調子でなかったのかもしれないけど、それを補って余りあるプレイは最高の一言でした。
 しばしの昼食休憩の後Sonicステージで最後に見たのがBloc Party。今年の超大型新人としてすでに注目されまくっている彼らですが、やはり人気は本物。あのザクザクと切り込むビートがたまらん。会場も縦ノリの嵐。本当にやばい状況とはこのことですね。特にシングル曲はもの凄い反応で、会場が揺れてました。しかしそれとは裏腹にB面の曲(だったかな)などの少しマイナーな曲になるとみんなが当惑してる感じで、やっぱりミーハーも多いんだなと、少しがっかり。CAESARSにしてもそうだけど、いわゆる最近で言うリバイバル系のバンドは注目されてそれなりに評価もされてるけど、そのぶんああいうミーハーで音楽をステイタス的に捉えてる輩も沢山憑いてしまう。他人のやり方にまでケチを付けるのは避けたいけど、音楽を真剣に聞いている方がマイノリティーな感じがして腹持ちならん!!それにしてもVoのケリーはスタイル良すぎ!!
 ここからは場所をメインステージに移して、われらがWeezerの為の下準備。ステージでは目下KASABIANが会場ごとオーディエンスを飲み込んでる最中ですが、気にせずステージがよく見える位置を探し回る(さすがに最後のClub Footの時には思わず揺れましたが…)。そしてWeezerの登場!!結局前方のブロックはすでに入場制限がかかっており、入れませんでしたが、運良く中央のPAシステムテントのすぐ左にたどり着き、じっくり堪能。新旧織り交ぜたセットリストは涙モノで、全ての曲でギターソロを横取りするVoリヴァースのプレイも絶妙。終盤に差し掛かりBaddy Holly、そしてSay It Ain't Soのイントロが鳴ったときには、さすがにみんな「おぉぉぉぉ!!」って感じでフェスティバルって感じが1番した瞬間でした。
 リヴァースはステージを降りる前に「次はOASIS!!」と言ってたけど、私は世界一のロックバンドよりも世界一のカバーバンドを見ることにしました。という事で急げRockステージZepp Osakaへ。おんなじ考えの人も結構いて、道中走っている人多し。だってギミギミィーズなんだから。初来日なんだから。Zeppに着くと、予想以上の人。先を越された感じで待つ事約30分。1日の疲れが来て半分寝かけるも、Me First And The Gimme Gimmesの登場によりZeppは戦場に。曲はStairway To Heaven(Led Zeppelin)。危険なくらいにヒートアップした会場、決まって1曲当たり約5人程のダイブ族、飛び交うペットボトルに水しぶき、係員もほぼ放任状態の無法地帯。早くもOver The Rainbow歓喜と狂気の渦!!往年のヒット曲がパンクになって生まれ変わるとき、我々の心はこうも躍るものなのか!!噂どおりライブは本物、MCは終始漫才という感じで、観客をぐいぐいひっぱてくれる最高のエンタテイナー。これでもかというくらい踊らされて、熱唱につぐ熱唱。ひとしきりセットリストを終えた後も観客のリクエストに答えたり(個人的にはアニーのTomorrowが最高)、私とギミギミとの出会いの歌Wild Worldまで飛び出す始末。他にもAll My Lovin'(ビートルズ)、Heart Of Glass(ブロンディ)、Rocket Man(エルトン・ジョン)、Country Road(耳をすませばでおなじみのアレ)、Blowin'In The Wind(ボブ・ディラン)等最強のラインナップ。おっさんに感動させられたのは後にも先にもこれだけでしょう。
 というわけで、総論としては非常に満足。目当てのアーティストは全部観れたし、体力もギリギリもった。来年はフジかなっと考えながらZeppを出ると、反対側に見えるメインステージでは、かのOASISがまだやってて、曲はThe WhoのMy Generation。って結局どっちでもカバー演ってんじゃん(笑)

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